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SNS採用のデメリットは?|向く職種と失敗する会社の共通点【2026年10月】

SNS ENGINE編集部執筆:SNS ENGINE編集部
SNS採用のデメリットは?|向く職種と失敗する会社の共通点【2026年10月】

SNS採用のデメリットは、投稿を作り続ける時間、社内の確認と承認の手間、炎上や情報管理のリスク、効果の測りにくさ、向かない職種があることの5つで、これを引き受けられる体制と職種でなければ、他の採用手段のほうが向いています。社員や知人から「うちもSNSで採用をやりましょう」と勧められて迷っている中小企業の経営者・採用担当者に向けて、求人媒体・ハローワーク・紹介会社・リファラル(社員紹介)との費用の出方の違い、炎上と個人情報の注意点、媒体別の特徴、向く職種、始め方、外注の判断ポイントまでを、官公庁や調査会社の一次情報で裏づけながら順に説明します。

SNS採用のデメリットは?結論を先に

結論から言うと、SNS採用のデメリットは「効果がない」ことではなく、成果が見えるまでの間、投稿を作る担当者の時間と、投稿を確認する社内の体制を使い続ける点に集約されます。求人媒体は掲載費を払うと決まった期間は求人が載りますが、SNSは企業が自分で投稿を作って届ける手段のため、費用の中心がお金ではなく人の時間になります。

中小企業の経営者・採用担当者がまず知っておくべきは、SNS採用が「お金を払って終わり」の施策ではなく、「人の時間を払い続ける」施策だという前提です。この前提を社内で共有しないまま始めると、数か月後に「思ったほど応募が来ない」という評価になりやすく、次の章で比べる他の採用手段との違いを理解したうえで導入を判断する必要があります。

中小企業がまず比べたい採用手段5つ|費用の出方と効き方

求人媒体・ハローワーク・紹介会社・リファラル・SNSの5つは、どの段階でお金が必要になるか、そしてその手間を誰が負うかという点でまったく性質が違います。リファラルとは、自社の社員に知人や友人を紹介してもらう採用手段のことです。それぞれを並べて違いを見ていきます。

採用の手段

費用が発生するタイミング

確認できた料金情報

社内の手間

求人媒体への掲載

掲載の申込み時、またはクリック・応募などの課金条件を満たした時点(媒体の方式による)

料金は媒体やプランによって異なり、横並びで比べられる公的な相場データはない

原稿作成の手間はあるが、掲載中の運用負荷は比較的少ない

ハローワーク

発生しない

厚生労働省は、ハローワーク(公共職業安定所)が行うサービスはすべて無料だと明記しており、全国500か所以上で求人の申込みを受け付けている

来所または求人者マイページからの申込み手続きが必要

紹介会社(人材紹介)

内定・入社が確定した時点

厚生労働省が公表している職種別の手数料率のデータでは、医師・看護・保育・介護などは手数料率20.1〜30.0%のレンジの割合が高く、法人・団体管理職員や情報処理・通信技術者などは30.1〜40.0%のレンジの割合が高いと示されている

選考の一部を紹介会社が代行するため、社内の選考工数は抑えられる

リファラル(社員紹介)

紹介した社員の知人・友人が入社した時点

謝礼の金額・支給条件は会社ごとの社内規定で決まり、横並びで見られる外部統計はない

制度を作って社内に周知し続ける手間がかかる

SNS発信(インスタ等)

担当者が発信にあてる稼働時間、または外部への委託費

自社でやるか委託するかで費用の種類そのものが変わる(次の章以降で解説)

投稿の企画から撮影・編集・社内確認までを止めずに回す体制が要る

中小企業の採用手段5つを費用が発生するタイミングと社内の手間で比較した図

SNS運用を任せたい・相談したい企業の方へ:運用代行・運用支援のご相談はこちら(株式会社PEACE)

求人媒体・紹介会社・リファラルは「掲載・クリック・入社など、何に対していくら払うか」が比較的はっきりしているのに対し、ハローワークは費用が発生しない代わりに手続きの手間があり、SNSは「成果に対していくら」という計算が難しく、払うのはお金ではなく時間であるという点が、他の4つと根本的に違います。

SNS採用のメリットとデメリットを並べて比べる|応募者数より先に見る数字

SNS採用のメリットとデメリットは表裏一体です。よく挙げられるメリットごとに、その裏返しになるデメリットと、社内で確認したい数字を並べると、導入の判断がしやすくなります。

よく挙げられるメリット

裏返しになるデメリット

社内で見る数字

転職を考え始める前の層にも、会社を知ってもらえる

知ってもらうだけでは応募にならず、応募までの導線がないと成果が数字に表れない

プロフィールへのアクセス数、応募フォームへの移動数

職場の雰囲気や人柄を、求人票より先に見せられる

出演する社員の同意取り、撮影、公開前の確認に手間がかかる

面接で「投稿を見て志望した」と答えた人の数

求人媒体のような掲載費を払わずに始められる

投稿を作る担当者の時間が費用の代わりになる(外注すれば委託費がかかる)

担当者が月に使った時間

見た人の反応が、コメントやDMで直接分かる

否定的な反応や誤解もそのまま見える(炎上の入口になりうる)

コメント・DMの件数と、返信までにかかった時間

SNSを採用に使う企業は増えています。マイナビキャリアリサーチLabの「2025年卒企業新卒採用活動調査」では、新卒採用でSNSを活用する目的として「自社の認知向上」を挙げた企業が2021年卒の14.3%から2025年卒の26.3%へ、採用手法としてSNSを活用する企業が9.8%から21.2%へ増えています。「自社の認知向上」を目的にSNSを活用する企業は同じ設問で見ると、2026年卒版で29.1%、2027年卒版(2026年7月22日公表)で32.5%と、その後も増え続けています。ただしこれは新卒採用の調査で、中小企業の中途採用や職種ごとの成功率を示す数字ではありません。増えていることと、自社に向くことは別の問題です。

SNS採用のデメリット5つ|時間・社内の確認と炎上・情報管理・効果測定・向かない職種

SNS採用のデメリットとは、SNSという手段そのものに備わっている制約のことで、ここでは5つに整理します。

デメリット1:投稿を作り続ける時間がかかる。1本の投稿やショート動画を作るには、企画・撮影・編集・確認という工程が必要で、単発では効果が見えにくいため、継続することが前提になります。採用担当者が面接調整や書類選考と兼務している会社ほど、この時間の捻出が最初の壁になります。

デメリット2:社内の確認・承認の手間が発生し、炎上のリスクもある。投稿前のチェック役と「出してよい」と判断する役を社内で決めずに始めると、担当者任せになって更新が止まったり、逆に会社として出すべきでない内容が公開されて批判を集めたりします。対策はこのあとの項で整理します。

デメリット3:情報の出しすぎ・古い求人情報の放置・誤解を招く表示のリスクがある。厚生労働省の求人企業向けリーフレットによると、2022年10月1日施行の改正職業安定法で、求人企業は求人情報と自社に関する情報について虚偽の表示・誤解を生じさせる表示をしてはならず、求人情報を正確・最新の内容に保つことが義務付けられています。対象の手段には、ウェブサイトやメッセージアプリ・アプリ等が挙げられており、SNSという言葉そのものは出てきませんが、SNSに投稿する採用情報にも同じ考え方を当てはめておくのが安全です。具体的には、募集を終えた求人を消さずに放置する、応募条件を変更したのに古い投稿をそのままにする、といった対応は避ける必要があります。詳しくは後の章で取り上げます。

デメリット4:効果が数字で測りにくい。求人媒体のクリック数や紹介会社の成約数と違い、SNSの「いいね」やフォロワー数が応募に直結するとは限らず、何がどれだけ効いたのかを社内に説明しづらい場面があります。

デメリット5:向かない職種・向かない層がある。詳しくは後述しますが、年代や業務内容によってはSNSからの応募がほとんど見込めない職種もあります。

SNS採用の炎上リスクと、企業が先に決めておく対策

炎上とは、投稿や対応に批判が集まり、収まりにくくなる状態のことです。採用用のSNSは、会社の顔として社員が登場し、仕事の内容や条件を伝えるため、想定しておきたい場面がいくつかあります。場面ごとに、先に決めておく対策を並べました。

想定する場面

起こりうること

先に決めておく対策

社員が出演・発言する投稿

本人の意に反した情報が広まる、社内の事情が外に出てしまう

出演の同意を記録に残す、公開前に上長が内容を確認する、退職した場合に投稿を下げるかどうかを決めておく

仕事内容・条件を説明する投稿

実態と違うと指摘される

労働条件にかかわる表現は人事・総務が確認する、投稿に「◯月時点」と時点を書く

コメント欄に不適切な書き込みがある

中傷や誤解が他の閲覧者の目に触れる

Instagramでは、中傷などの不快な言葉を自動で非表示にする機能や、特定の語句を非表示にする設定、コメントできる人の制限が使える

応募者とのDMのやり取り

個人情報が不用意に集まる、不適切な質問をしてしまう

DMでは本籍や家族の状況を聞かない、選考に進む人には専用の応募窓口へ案内する

誹謗中傷を受けた

対応を誤ると、かえって拡散する

担当者が個人で反論せず、責任者に集約する。削除の依頼方法は総務省委託の相談窓口で無料で助言を受けられる

Instagramのヘルプでは、「見たくないコメントを非表示にする」が中傷や性的な発言などを自動で隠し(初期設定でオン)、「非表示ワード」で任意の語句や絵文字を追加でき、コメントできる人をフォロワーなどに限ることもできると案内されています。他のSNSも機能は異なるため、始める前に媒体ごとのヘルプで確認してください。また、違法・有害情報相談センターは総務省の委託事業として運営され、誹謗中傷などの書き込みの削除方法についての助言を無料で受けられます。

炎上は、起きてから考えると対応が遅れます。投稿前の確認者、コメントへの対応方針、問題が起きたときに誰が判断するかの3点を、社内の1枚のメモにしておくだけでも、担当者が1人で抱え込む事態を避けられます。

SNS採用に向く職種・向かない職種|媒体別の特徴と応募までの期間

SNS採用が向いているのは、職場の実際の空気感や働く人の表情を、文字の求人票より先に見せたほうが応募につながりやすい職種です。総務省が令和8年6月26日に公表した令和7年度の調査報告書によると、全年代のSNS利用率はInstagramが54.8%、X(旧Twitter)が44.7%、TikTokが36.7%で、年代別ではXが20代で73.4%、TikTokが10代で67.9%と、それぞれ最も高い利用率になっています。新卒・第二新卒・アルバイトを募集する場合は、この層の利用率の高さをそのまま追い風にできます。

一方で向かないのは、募集したい層のSNS利用率が低い職種です。同じ調査では、Instagramも20代の82.6%をピークに、60代は36.1%、70代は15.8%と、年代が上がるほど利用率が下がる傾向が続いており、年齢層の高いベテラン人材や、特定の資格・免許を持つ専門職のように母数が限られる採用では、SNSよりも紹介会社や専門の求人媒体のほうが効率的な場合があります。採用したい層が実際にどのSNSをどれくらい使っているかを確認せずに始めると、デメリット4で触れた「効果が測りにくい」状態をさらに悪化させることになります。

SNS採用の媒体別の特徴|Instagram・X・TikTok・YouTubeで採用の使い方はどう違うか

SNS採用では、どの媒体を使うかで届く年代と、向く発信の形が変わります。総務省の調査で確認できた利用率と、採用での使い方の目安を並べます。

媒体

全年代の利用率(総務省・令和7年度)

年代の特徴(同調査)

採用での使い方の目安(筆者の整理)

Instagram

54.8%

20代の82.6%をピークに、60代は36.1%、70代は15.8%

職場の写真や社員の一日など、雰囲気を継続して見せる

X(旧Twitter)

44.7%

20代で73.4%と最も高い

短い文章で募集情報や説明会の案内を出す、社員が自分の言葉で発信する

TikTok

36.7%

10代で67.9%と最も高い

縦型の短い動画で仕事の現場を見せる。アルバイトや新卒向け

YouTube

81.5%

全年代の利用率が高い

社員インタビューや説明会の録画など、長めの動画を置く場所にする

Facebook

27.0%

(この記事では年代別の数字を取り上げません)

経営者や社員の個人のつながりを通じた発信、採用イベントの告知

LINE

92.9%

(同上)

応募者との連絡、選考案内の窓口にする

出典は総務省「令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表資料(令和8年6月26日公表)です。右端の列は公式の見解ではなく、利用率と各サービスの性格から整理した目安です。LinkedInやWantedlyなど仕事に特化したサービスは、この調査の対象に含まれていないため利用率を示せません。使う場合は各サービスの公式ページで掲載の条件と費用を確認してください。

すべての媒体を同時に始める必要はありません。募集したい職種の年代に最も届く媒体を1つ選び、運用の型ができてから広げるほうが、担当者の負担を抑えられます。複数の媒体を使う場合の動画の作り方はYouTubeショートの作り方も参考にしてください。

SNS採用で応募が来るまでの期間はどう見ればいいか

SNS採用で「何か月で応募が来るか」を示した公的な統計は、2026年10月時点で確認できていません。企業ごとに発信できる頻度や内容、採用したい職種が違うため、一律の月数を答えとして示すことはできないというのが正直なところです。

数字での保証がない以上、代わりに有効なのは「何か月目に何を見て判断するか」という手順を先に決めておくことです。目安として(筆者の考え方で、公的な根拠はありません)、発信を始めて1〜2か月はプロフィールやハイライトなど応募までの導線を整える期間、3か月目以降は投稿のインサイト(誰に届いているか)を見ながら内容を調整する期間、と区切って社内で共有しておくと、「まだ応募が来ない」という焦りだけで撤退を判断せずに済みます。判断材料として見るべき数字は、応募数そのものよりも先に、狙った年代・性別に届いているかどうかです。

SNS採用の始め方|社内で決める6つのステップ

SNS採用を始めるときは、投稿を作る前に、社内で次の6つを決めておくと、途中で止まりにくくなります。

  1. 目的を1つに決める:知ってもらうこと(認知)、応募を増やすこと、入社後のずれを減らすことのうち、最優先を1つ選びます。目的が複数あると、投稿の内容がぶれます。
  2. 採用したい職種・年代と、使う媒体を決める:前の章の利用率を見て、募集したい層に届く媒体を1つ選びます。
  3. 担当者・承認者・使える時間を決める:投稿を作る人、公開してよいと判断する人、月に充てられる時間を、採用担当の業務量と照らして決めます。
  4. 投稿のルールを決める:載せない情報、出演の同意の取り方、「◯月時点」の書き方、コメントへの対応方針を文書にします。
  5. 応募までの導線を整える:プロフィール欄から応募ページへ移動できるようにし、募集を終えたら表示も下げます。
  6. 見る数字と見直す日を決める:応募数より先に、狙った年代に届いているかを見ます。見直す日をカレンダーに入れておきます。

この6つは、デメリット1〜5のどれを引き受けるかを、始める前に自社で決める作業でもあります。決めきれない項目が多い場合は、先に社内の体制づくりから着手するほうが近道です。

SNS採用で守る法律・個人情報の注意|求人情報の表示と応募者の情報

SNS採用で注意したい法律のルールは、求人情報の書き方、応募者の個人情報の扱い、選考で聞いてよいことの3つです。厚生労働省の資料をもとに整理します。

場面

避けたい例(公式資料の例示を含む)

根拠となる公式資料

求人情報の表示

実際に募集する会社と別の会社名で載せる、「正社員」と書きながら実際はアルバイト・パートの募集、実際より高い賃金で載せる、社内で特に高い給与の人の例を全員の例のように示す

厚生労働省「求人企業向け」リーフレット

求人情報の更新

募集を終了・内容変更したのに投稿を残す、いつの時点の情報か分からない

同上(募集を終えたら速やかに更新、時点を明らかにする)

応募者の個人情報

グループ会社の選考にも使うのに「自社の採用選考のために使用します」とだけ書く、他社の採用選考のために使う

同上(目的を具体的に明示し、募集に必要な範囲で使う)

選考で聞くこと

本籍・出生地、家族の職業や収入、思想や信条などを聞く、身元調査をする

厚生労働省「公正な採用選考の基本」「採用選考時に配慮すべき事項」

リーフレットは、求人情報を正確・最新に保つ措置として、募集を終了・内容変更したら自社の採用ウェブサイトなどを速やかに更新すること、いつの時点の求人情報かを明らかにすることを例示しています。また、労働条件の明示は、的確な表示とは別に、個別の応募者と最初に接触するまでに行う必要があるとも書かれています。SNSの投稿だけで条件の説明を済ませず、応募の窓口で改めて明示する流れにしておきましょう。

応募者の個人情報については、収集するときに、使う目的を一般的に想定できる程度に具体的に明らかにし、募集に必要な範囲内で使うことが求められています。DMで履歴書や連絡先を受け取る場合は、使い道を先に書いておく必要があります。

公正な採用選考については、厚生労働省が本籍・出生地や家族に関すること、宗教・支持政党などの思想・信条にかかわることを把握しないこと、身元調査をしないことを求めています。DMでの何気ない質問も、これに触れないよう注意が必要です。応募者の個人のSNSを選考のために調べる行為が身元調査にあたるかは、公式の資料に明記されていませんが、見ないことを社内のルールにしておくのが安全です。

SNS採用で失敗する会社に共通する3つの原因|成功事例の見方

SNS採用を始めても応募が増えないまま止めてしまう会社でよく見られる原因は、次の3つに整理できます。

原因1:担当者が兼務で、継続する体制がない。採用業務と兼務のまま発信を始めると、繁忙期に更新が止まり、デメリット1の「継続が前提」という性質に対応できなくなります。

原因2:発信する目的を社内で合わせていない。知名度を上げたいのか、応募を増やしたいのかが曖昧なまま始めると、投稿の内容がぶれて、どちらの目的も中途半端に終わります。前述のマイナビキャリアリサーチLabの調査では認知向上を目的とする企業が増えていますが、認知と応募は別の指標で測る必要があります。

原因3:応募までの導線が整っていない。投稿を見て興味を持った求職者が、応募の入口を見つけられずに離れてしまうと、投稿がどれだけ見られても応募にはつながりません。SNSからの来店・問い合わせにつなげる導線設計は、集客向けに書いたインスタ集客の効果の考え方がそのまま採用にも使えます。

SNS採用の成功事例の見方|中小企業が真似できるかを確かめる5つの観点

SNS採用の成功事例は、数字だけを見ると自社にも当てはまるように見えます。公的機関が横並びで公表している事例集は、今回確認できた範囲ではありませんでした。企業が自社で発表した事例やメディアの記事を読むときは、次の5つで自社と比べると、真似できるかどうかが分かります。

  • 運用体制:専任の担当者がいるのか、他の業務との兼務なのか。
  • 募集した職種と年代:新卒・アルバイトなど、SNSの利用率が高い層向けの採用か。
  • 続けた期間:投稿を始めてから成果が出たと言えるまで、どれくらい続けたか。
  • 応募につながった導線:プロフィールから応募ページへどう案内していたか。
  • 成果の数え方:フォロワー数や再生数なのか、応募数や採用数なのか。

事例を踏まえてInstagramでの採用に取り組む場合の整理はインスタ採用の成功事例にまとめています。他の採用手段との費用の比べ方は採用単価の相場も参考になります。

SNS ENGINEでできること・向いている会社・始め方は「SNS ENGINEとは」で詳しく解説しています。

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企業がSNS採用を外注・自動化するときの判断ポイント

ここまで挙げたデメリット(時間・社内の手間・炎上と情報管理・効果測定のしづらさ)を自社の担当者だけで引き受けるか、どこかを外部に渡すかは、見積金額の高い安いだけで決めると判断を誤りやすいポイントです。

判断の起点になるのは、採用担当者が本来の業務(面接調整・書類選考・条件交渉など)にかけたい時間が、発信の継続によってどれだけ圧迫されているかです。社内に過去の採用説明会や社員インタビューの映像が眠っているなら、新たに撮影しなくても、そこから使える部分だけを選んで短い動画に組み直すという選択肢があります。この作り方の手順は切り抜き動画の作り方に、ゼロから採用向けの短尺動画を企画する場合の進め方はYouTubeショートの作り方で順を追って説明しています。

進め方

担当者の時間

向く場面

事前に決めること

すべて自社で行う

投稿の企画から確認まで担当者が負担する

専任に近い時間を確保でき、社内に撮影・編集できる人がいる

承認者と、更新が止まったときの代わりの担当者

一部を外部に任せる(撮影・編集など)

企画と確認は社内、制作は外部で時間を減らせる

担当者の時間は限られるが、会社の中身を伝える役割は社内で担える

どこまでを外部に見せてよいか、公開前の確認の流れ

運用を広く任せる

社内の時間は確認と数字の見直し中心

担当者を置けず、他の採用業務で手一杯

求人情報の正確さを保つルール、炎上時の連絡先

その作業量を社内で続けた場合の時間的な負担と、外部へ渡した場合の費用・そして空いた時間を他の採用業務に振り向けられる効果を並べて初めて、どちらが自社にとって得かが見えてきます。デメリット3で挙げた情報の正確性・最新性を保つ運用ルールも、外部に任せる場合は依頼前にすり合わせておくべき項目です。採用全体にかかる費用の見方は採用代行の費用でも整理しています。

代表コメント(株式会社PEACE 古澤)

SNS採用は、どの会社にも向いているわけではありません。デメリットで言うと、時間がかかる、手間もかかる。そして、出せば必ず伸びるわけではない。ここは覚えておいてほしいところです。一方で、入社後の離職が多い会社には向いています。社風や大事にしていること、向かっている方向に共感してから入社してもらえるので、教育コストも減らせるし、研修が終わったような状態で働いてもらえるからです。 向いているかどうかは、会社によって答えが違います。迷っているなら、まずは小さく始めて、自社に合うかを確かめてみてください。

よくある質問(FAQ)

SNS採用のデメリットは何ですか?

主に5つあります。投稿を作り続ける時間がかかること、社内の確認・承認の手間と炎上のリスクがあること、情報を出しすぎたり古い情報を放置したりするリスクがあること、効果が数字で測りにくいこと、そして向かない職種・向かない層が存在することです。詳しくは「SNS採用のデメリット5つ」の章で1つずつ説明しています。

SNS採用のメリットは何ですか?

転職を考え始める前の層にも会社を知ってもらえること、職場の雰囲気を求人票より先に見せられること、掲載費を払わずに始められることなどが挙げられます。ただし、それぞれに裏返しのデメリットがあるため、メリットだけで判断せず、「メリットとデメリットを並べて比べる」の章の表で自社の負担と照らして決めてください。

SNS採用で応募が来るまでにはどれくらいかかりますか?

何か月で応募が来るかを示した公的な統計は確認できていません。目安として、発信開始から1〜2か月は応募までの導線を整える期間、3か月目以降は投稿のインサイトを見ながら内容を調整する期間と区切り、応募数そのものより先に狙った層に届いているかを確認する進め方が現実的です。

SNS採用はどんな職種・企業に向いていますか?

募集したい年代のSNS利用率が高い職種ほど向いています。新卒・第二新卒・アルバイトなど若年層の採用は、この記事で挙げた総務省調査のとおり利用率が高い年代と重なります。逆に、年齢層の高いベテラン人材や、母数が限られる専門職の採用では、紹介会社や専門の求人媒体のほうが効率的な場合があります。

SNS採用の炎上を防ぐには、何を決めておけばよいですか?

投稿前の確認者、コメントへの対応方針、問題が起きたときに誰が判断するかの3点を、始める前に社内で決めておくことです。出演する社員の同意を記録に残すこと、労働条件にかかわる表現を人事・総務が確認することも有効です。Instagramにはコメントを自動で非表示にする機能や、特定の語句を非表示にする設定があります。

応募者のSNSを、選考のために調べてもよいですか?

公式の資料に、応募者個人のSNSを調べてよいかどうかを直接示した記述は見つかりませんでした。一方で、厚生労働省は本人に責任のない事項や思想・信条にかかわる事項を把握しないこと、身元調査をしないことを求めています。トラブルを避けるため、選考のために応募者の個人アカウントを調べないことを社内のルールにしておくのが安全です。

SNS採用で失敗する会社にはどんな特徴がありますか?

担当者が兼務で継続する体制がないこと、発信する目的が社内で揃っていないこと、応募までの導線が整っていないことの3つが目立ちます。1つでも当てはまる場合は、SNSを始める前にその点から手当てするほうが、結果として遠回りになりにくくなります。

自社でやるか、外に任せるか迷っています。最初の一歩は何にすればいいですか?

この記事のデメリットと照らし合わせたうえで、答えは3通りに分かれます。社内の担当者だけで続けられる見通しが立つなら、SNS ENGINEで投稿の作成・予約にかかる作業時間を圧縮するところから着手できます。採用担当が他の業務で手一杯で発信にまで手が回らないなら、どの範囲を任せられそうか運用代行・運用支援の窓口で相談するのが近道です。Instagram・TikTok・Xのどれが自社に合うかまだ決めかねているなら、無料トライアルで実際に動かしながら比べる方法もあります。

まとめ

・SNS採用のデメリットは、投稿を作り続ける時間、社内の確認・承認の手間と炎上のリスク、情報の出しすぎ・放置のリスク、効果の測りにくさ、向かない職種があることの5つに整理できる

・求人媒体・ハローワーク・紹介会社・リファラルとは、費用が発生するタイミングも社内の手間も違うので、SNSだけを見てやる・やらないを決めず並べて比べる

・炎上は起きてから考えず、投稿前の確認者・コメントの対応方針・問題が起きたときの判断者の3点を先に決めておく

・求人企業には求人情報と自社に関する情報を的確に表示し、正確・最新に保つ義務があり、SNSの求人投稿にも同じ考え方を当てはめておく。応募者の個人情報は使う目的を具体的に示し、選考では本人に責任のない事項を聞かない

・媒体は募集したい年代の利用率で1つ選ぶ。応募が来るまでの期間を示す公的な統計はなく、月数で判断するより「何か月目に何を見るか」を先に決めておく

・社内で抱えるか外部に任せるかは、費用の安さだけでなく、デメリットを引き受け続けられる体制があるかどうかで決める

まずは自社が採用したい職種・年代のSNS利用率を確認し、この記事で挙げたデメリットのうち、どれが自社にとって一番重いかを洗い出すことから始めてみてください。

更新日:2026年10月12日 一次情報確認日:2026年10月12日

運営:株式会社PEACE

出典(一次情報・確認日:2026年10月12日)

・厚生労働省「求人企業の皆さまへ 職業安定法が改正され、労働者の募集ルールが変わります」(求人企業向けリーフレット)(2026年10月12日確認/2022年10月1日施行。求人企業に求人情報と自社に関する情報の的確な表示を義務付け(虚偽・誤解を生じさせる表示の禁止、正確・最新の内容に保つ義務)。対象の手段にウェブサイト、メッセージアプリ・アプリ等。募集終了・内容変更時の速やかな更新、時点の明示を例示。個人情報は目的を具体的に明示し募集に必要な範囲で使う)

・厚生労働省「令和4年職業安定法の改正について」(2026年10月12日確認/求人等に関する情報の的確な表示義務が求人者にも適用されること、求人企業向けリーフレットの掲載を確認)

・厚生労働省「公正な採用選考の基本」(2026年10月12日確認/応募者の基本的人権の尊重と、適性・能力に基づく選考。本人に責任のない事項(本籍・家族の職業など)、本来自由であるべき事項(宗教・支持政党など))

・厚生労働省「採用選考時に配慮すべき事項」(2026年10月12日確認/本人に責任のない事項・思想信条にかかわる事項の把握を避ける、身元調査など避けるべき選考方法)

・Instagramヘルプ「Instagramに表示したくないコメントやメッセージリクエストを非表示にする」(2026年10月12日確認/コメントできる人の制限、不快な言葉を自動で非表示にする機能(初期設定はオン)、非表示ワードの設定)

・違法・有害情報相談センター(総務省委託事業)(2026年10月12日確認/誹謗中傷などの書き込みの削除方法についての助言を無料で受けられる)

・厚生労働省「ハローワークにおける人材募集」(2026年10月12日確認/ハローワーク(公共職業安定所)が行うサービスはすべて無料、全国500カ所以上)

・厚生労働省「職業紹介事業における職種別手数料、離職状況について」(2026年10月12日確認/医師・看護・保育・介護・一般事務等は手数料率20.1〜30.0%レンジの割合が高く、法人・団体管理職員・情報処理通信技術者等は30.1〜40.0%レンジの割合が高い)

・マイナビキャリアリサーチLab「SNS就活最前線!SNSを活用する企業について(第2章)」(2026年10月12日確認/「2025年卒企業新卒採用活動調査」。SNSを活用する目的として「自社の認知向上」は2021年卒14.3%から2025年卒26.3%、採用手法としてのSNS活用は9.8%から21.2%に増加)

・マイナビキャリアリサーチLab「2027年卒企業新卒採用活動調査」(2026年10月12日確認/2026年7月22日公表。調査期間2026年6月3日〜20日・有効回答3,590社。「今年の採用活動において『企業認知』のために実施したこと」で「SNS(Facebook、X、LINE等)の活用」は32.5%(回答2,225社)。2026年卒版(2025年7月23日公表)は29.1%(回答1,964社)。2027年卒版の報告書には「採用手法」の設問にSNSの項目がなく、採用手法としてのSNS活用(21.2%)に当たる最新の数字は公表されていない)

・総務省「『令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書』の公表」(2026年10月12日確認/令和8年6月26日公表。全年代のSNS利用率はLINE92.9%・Instagram54.8%・X(旧Twitter)44.7%・Facebook27.0%・TikTok36.7%・YouTube81.5%。Xは20代で73.4%、TikTokは10代で67.9%と年代別の利用率が最も高く、Instagramは20代の82.6%が最も高く60代は36.1%・70代は15.8%)

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SNS ENGINE編集部は、福岡の株式会社PEACEが運営するSNSマーケティングの編集チームです。PEACEは2021年の創業以来、SNS運用代行・TikTok運用・ショート動画制作・MEO対策・Webマーケティングから採用支援まで、企業の集客と採用を支援しており、SNS運用ツール「SNS ENGINE」を企画・提供しています。

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